担当テストマネージャー K.F.
私がIT企業に入社して2~3年目くらいの頃、
先輩エンジニアから、テスト工程での心得をいくつか聞かされました。
かなり前のことなので全ては思い出せませんが、
今も忘れずに心がけていることがいくつかあります。
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- バグはあるものと思え。
- 1つ2つうまくいったからといって3つ目もうまく行くとは限らない。
全て確認せよ。 - 先入観や思い込みでテストするな。
- おかしいけど仕様なので良いか・・・はダメ。
- 再現しないからと言って放置するな。
- PCL*1)消化が目的ではない。不具合の摘出が目的。
- 類似不具合がないか確認しろ。
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職場では、検査部門は開発部門より強い立場にあり、
検査部門でのテスト合格が、開発チームの最後の難関でした。
「全体の2割を検査して10件のバグが出た場合、あと50件バグ
摘出してから持ってこい」
と突き返され、バグ摘出ノルマを課せられ、たとえソース一行の修正
でも、デグレ防止や類似不良がないことの確認を求められました。 そうした環境や習慣が、その後の私の品質重視の考え方の基礎に
なっています。
ですから私は、QCD*2)の中ではQが一番優先かな-と思います。
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次回の私の担当では、QとCとDの兼ね合いについてコラム
できればと考えています。
<編集者注>
*1)PCL:プログラムチェックリスト Program CheckList
出来上がったプログラムが仕様通りに動作するかを調べるために
作成する検査項目のリスト。様々なテストケースを想定して、
どのような値や条件を与えるとどのような出力が得られる
べきかを記述します。
*2)QCD:Quality(品質), Cost(コスト), Delivery(納期)